採用活動を進める中で、
「採用代行(RPO)と人材紹介の違いが分からない」「自社にはどちらのサービスが合っているのだろう?」と悩む担当者の方は多いのではないでしょうか。
どちらも”採用を支援してくれる外部サービス”ですが、その目的やサポート範囲、費用体系には大きな違いがあります。
本記事では、採用代行(RPO)と人材紹介の違いとそれぞれのメリット・デメリット、どんな企業に向いているのかを徹底解説します。
最後まで読むことで、以下のポイントを押さえることができます。
採用支援サービスの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
採用代行(RPO)と人材紹介を徹底比較!
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まずは、採用代行と人材紹介、それぞれのサービスの基本的な仕組みに関して解説していきます。
両者は一見似ているようで、実は根本的に異なるアプローチで企業の採用活動を支えています。
採用代行(RPO)とは?
採用代行(RPO:Recruitment Process Outsourcing)は、企業が行う採用活動の一連のプロセスを、外部の専門パートナーに委託するサービスです。
求人企画の立案から募集、選考管理、内定者対応まで、採用フロー全体にわたる幅広い業務を任せることができます。
採用代行の最大の特徴は、「採用活動そのものを代わりに遂行する」という点にあります。
企業の採用チームの一員として機能し、日々の採用業務を実行していきます。
そのため、単発的な支援ではなく、継続的な関係性の中で採用活動を推進していくスタイルが一般的です。
費用形態としては、月額固定型や業務量に応じた従量課金型が主流です。
採用が成立したかどうかに関わらず、実施した業務に対して報酬が発生する仕組みとなっています。
このため、予算計画が立てやすく、長期的な採用戦略を実行しやすいという利点があります。
採用代行では、企業の採用方針や文化を深く理解した上で業務を遂行するため、時間をかけて関係性を構築していきます。
採用担当者が不足している企業や、採用業務の負荷を軽減したい企業にとって、強力なサポート体制となります。
人材紹介とは?
人材紹介は、企業が求める条件に適合する候補者を探し、マッチングを行うサービスです。
人材紹介会社は独自のデータベースやネットワークを活用して、転職を検討している求職者の中から企業のニーズに合う人材を見つけ出し、紹介します。
人材紹介の特徴は、「人材そのものを提供する」という点です。
採用プロセスの運営は基本的に企業側が行い、人材紹介会社は候補者の推薦とマッチングに特化します。
紹介された候補者との面接調整や選考は、企業の採用担当者が主体となって進めていきます。
📍人材紹介サービスの特徴
短期間で確実に人材を確保したい場合に適したサービスと言えます。
採用代行が向いている企業の特徴

採用代行サービスが特に効果を発揮するのは、以下のような特徴を持つ企業です。
採用業務の負担が大きい企業は、採用代行の導入効果が高い傾向にあります。採用担当者が他の人事業務と兼務しているケースや、採用チームの人数が限られている場合、日常的な採用業務が後回しになってしまうことがあります。応募者への返信が遅れたり、面接調整に時間がかかったりすると、優秀な候補者を逃してしまう恐れがあります。
複数ポジションでの同時採用を進めている企業にも採用代行は有効です。営業職、エンジニア、バックオフィススタッフなど、異なる職種を並行して募集する場合、それぞれの選考プロセスを管理する負荷は相当なものになります。採用代行を活用することで、全てのポジションでスムーズな選考進行が可能になります。
採用ノウハウを組織内に蓄積していきたい企業にとっても、採用代行は学習の機会となります。プロフェッショナルの業務手法や考え方を間近で見ることで、自社の採用力を段階的に高めていくことができます。定期的な報告会や振り返りミーティングを通じて、採用市場の動向や効果的な施策についての知見を得られます。
採用活動を体系的に改善したい企業も採用代行の活用が適しています。なんとなく採用活動を続けているが、どこに課題があるのか分からない、改善の糸口が見つからないという状況では、客観的な視点を持つ外部パートナーの存在が貴重です。データに基づいた分析と改善提案により、採用プロセス全体の質を向上させることが可能です。
新卒採用を本格的に始める企業にとっても、採用代行は心強い存在です。新卒採用は中途採用とは全く異なるノウハウが必要であり、学生とのコミュニケーション方法、選考フローの設計、内定者フォローなど、独自のアプローチが求められます。経験豊富な採用代行パートナーの支援を受けることで、初年度から効果的な新卒採用を実現できます。
採用代行を利用するメリット・デメリット

採用代行サービスを導入することで得られるメリットと、注意すべきデメリットを詳しく見ていきましょう。
メリット①:採用業務の効率化
採用代行の最も直接的なメリットは、採用担当者の業務負荷を大幅に削減できることです。
求人原稿の作成、応募者とのやり取り、面接スケジュールの調整、選考結果の通知など、日々発生する定型業務を任せることで、採用担当者はより戦略的な業務に集中できるようになります。
特に、応募者対応は、迅速かつ丁寧なコミュニケーションが求められる一方で、時間を要する業務です。
採用代行スタッフが専任で対応することにより、候補者体験の質を保ちながら、社内リソースを効率的に活用できます。
また、採用データの管理や分析も採用代行の重要な役割です。
どの媒体からの応募が多いか、選考通過率はどうか、内定承諾率は適切かなど、数値に基づいた改善活動を継続的に実施できます。
これにより、採用活動のPDCAサイクルを効果的に回すことが可能になります。
メリット②:ノウハウ活用
採用代行会社は、数多くの企業支援を通じて蓄積した専門的なノウハウを持っています。
効果的な求人原稿の書き方、応募者を惹きつけるコミュニケーション手法、選考フローの最適化など、採用活動のあらゆる側面において、プロフェッショナルの知見を活用できます。
採用市場は常に変化しており、求職者の志向や効果的な採用手法も時代とともに変わっていきます。
採用代行パートナーは最新のトレンドを把握しているため、時代に合った採用アプローチを取り入れることができます。
特に、若年層の採用においては、世代特有の価値観や行動パターンを理解した施策が重要です。
また、業界特有の採用ノウハウも重要な要素です。
例えば、IT業界とサービス業では、求める人材像も採用プロセスも大きく異なります。
自社の業界に精通した採用代行パートナーであれば、業界特性を踏まえた効果的な支援が期待できます。
メリット③:コスト最適化
採用代行は一見コストがかかるように思えますが、長期的には採用コストの最適化につながると言えます。
月額固定型の費用体系であれば、採用人数に関わらず一定の予算で運用できるため、予算管理がしやすくなります。
また、採用活動の効率化により、採用期間の短縮や内定辞退率の低下が実現できれば、結果的に採用単価を下げることができます。
さらに、複数の求人媒体を効果的に使い分けることで、媒体費用の無駄を削減することも可能です。
採用担当者の工数削減も、間接的なコストメリットとなります。
採用業務に費やしていた時間を他の重要な人事施策に振り向けることで、組織全体の生産性向上につながります。
人件費という観点では、採用担当者を追加採用するよりも、採用代行を活用する方がコスト効率が良いケースも多くあります。
デメリット:自社の採用ノウハウが蓄積しづらい
採用代行の主なデメリットは、全ての業務を外部に任せきりにしてしまうと、自社内に採用ノウハウが残りにくいという点です。
将来的に採用業務に関するノウハウを活用して、自社内で採用活動を完結させたい場合には、この点に注意が必要です。
このデメリットを軽減するには、採用代行パートナーと密にコミュニケーションを取り、定期的に業務内容や判断基準を共有してもらうことが重要です。
月次レポートやミーティングを通じて、どのような施策を実施し、どのような効果があったのかを詳しく聞くことで、学びを自社に取り込むことができます。
また、採用代行に全てを任せるのではなく、戦略立案や最終面接など、コアとなる部分は自社で担当するという役割分担も有効です。
実務は外部に任せつつも、重要な意思決定には自社が関与することで、採用力を維持・向上させることが可能です。
人材紹介が向いている企業の特徴

人材紹介サービスが特に効果を発揮するのは、以下のような状況にある企業です。
急募ポジションがある企業は、人材紹介の活用が適しています。新規プロジェクトの立ち上げや退職者の業務を補完する必要がある場合など、できるだけ早く人材を確保したい場合、人材紹介会社のデータベースとネットワークを活用することで、短期間での採用が可能になります。
専門性の高いポジションの採用を行う企業にも人材紹介は有効です。エンジニア、デザイナー、経理財務など、特定のスキルや経験が必須となる職種では、該当する人材を自社だけで見つけることが難しいケースがあります。専門領域に強い人材紹介会社を活用することで、適切な候補者と出会える可能性が高まります。
採用の初期費用を抑えたい企業も、人材紹介の成功報酬型は魅力的です。採用が決まらなければ費用が発生しないため、リスクを抑えた採用活動が可能です。特にスタートアップ企業など、キャッシュフローに制約がある場合には、初期投資を最小限に抑えられる人材紹介が選択肢となります。
少数精鋭の採用を目指す企業にとっても、人材紹介は適しています。年間の採用人数が数名程度であれば、採用代行のような継続的な契約よりも、必要なタイミングで人材紹介を利用する方がコスト効率が良い場合があります。
採用業務を自社で完結させたい企業も、人材紹介の活用が向いています。候補者の推薦は受けるものの、その後の選考プロセスは自社でコントロールしたいという場合、人材紹介は理想的な選択肢です。
人材紹介を利用するメリット・デメリット

人材紹介サービスの導入によって得られる利点と、認識しておくべき課題について解説します。
メリット①:採用スピードの速さ
人材紹介の最大のメリットは、採用までにかかる時間を大幅に短縮できることです。
人材紹介会社は既に転職を検討している求職者のデータベースを保有しているため、募集を開始してから候補者の紹介を受けるまでの期間が短くなります。
急な欠員が生じた場合や、事業計画の変更により急遽採用が必要になった場合でも、スピーディーに対応できます。
求人広告を出稿して応募を待つよりも、はるかに早く候補者と接点を持つことができます
特に、採用難易度の高い職種では、この速さが大きなアドバンテージとなります。
メリット②:マッチング精度の高さ
人材紹介会社のコンサルタントは、企業と求職者の両方と深くコミュニケーションを取り、最適なマッチングを目指します。
企業側の求める人材像、組織文化、事業内容を詳しくヒアリングし、それに合う候補者を厳選して紹介します。
候補者側についても、スキルや経験だけでなく、キャリアビジョンや価値観、転職理由なども把握した上で、本当に適合する企業を提案します。
このため、単なるスペックマッチングではなく、長期的に活躍できる人材とのマッチングが実現しやすくなります。
特に、専門領域に特化した人材紹介会社であれば、業界動向や職種特有のニーズを深く理解しているため、さらに精度の高いマッチングが期待できます。
エンジニア採用ならIT特化型、管理部門ならバックオフィス特化型といった専門性の高い人材紹介会社を選ぶことで、効果は高まります。
デメリット:成果報酬型のためコストが高くなりやすい
人材紹介の主なデメリットは、採用単価が高額になりやすいという点です。
一般的に、年収400万円の人材を採用する場合、紹介手数料は30%として120万円程度が必要になります。(※一例です。)
複数名を採用する場合、総コストは相当な金額に達します。
また、成功報酬型という特性上、人材紹介会社は「採用を成立させること」にインセンティブを持ちます。
そのため、企業にとって本当に最適な候補者かどうかよりも、採用決定に至りやすい候補者を優先的に紹介される可能性もゼロではありません。
企業側が明確な採用基準を持ち、妥協しない姿勢を保つことが重要です。
さらに、人材紹介では採用プロセスの運営は企業側が担うため、業務負荷の軽減効果は限定的です。
候補者が紹介されてからの面接調整、選考管理、内定後のフォローなどは、全て自社で対応する必要があります。
採用担当者のリソースが不足している場合、この点がボトルネックになる可能性があります。
採用代行と人材紹介の違いは「目的」と「体制構築」にある

採用代行と人材紹介は、根本的に異なる目的とアプローチを持つサービスです。
どちらが優れているということではなく、企業の状況や目指すゴールによって使い分けることが重要です。
短期的な採用成果を求めるなら人材紹介
今すぐ人材が必要、特定のスキルを持つ即戦力が欲しい、という短期的なニーズがある場合は、人材紹介が適しています。
既に転職市場にいる候補者との接点を素早く作れるため、スピード感を持った採用活動が可能です。
特に1〜2名程度の少人数採用であれば、継続的な契約が必要な採用代行よりも、必要なタイミングで利用できる人材紹介の方がコスト効率が良いケースも多くあります。
採用が成立しなければ費用が発生しないという点も、リスクを抑えたい企業にとっては魅力的です。
ただし、人材紹介だけに依存すると、自社の採用力が育たないという側面もあります。
常に外部に頼り続ける状態では、採用コストが高止まりする可能性があります。
短期的な成果を求めつつも、長期的には自社の採用力を強化していくバランスが重要です。
長期的に採用力を強化したいなら採用代行
継続的に採用活動を行う予定があり、組織として採用力を高めていきたいのであれば、採用代行の活用が効果的です。
採用プロセス全体を見直し、改善していくことで、年々採用活動の質と効率が向上していきます。
採用代行パートナーと長期的な関係を築くことで、自社の事業や文化への理解が深まり、より的確な支援を受けられるようになります。
単なる業務代行ではなく、戦略的なパートナーとしての価値が高まっていきます。
また、採用代行を通じて得られる知見やノウハウを社内に蓄積していくことで、将来的な内製化への道筋も見えてきます。
完全に内製化するのではなくても、コア業務は自社で、実務は外部パートナーと、といった最適な役割分担を構築できます。
採用代行と人材紹介、どちらを選ぶべき?判断基準とは?

自社にとって最適なサービスを選択するための具体的な判断基準を見ていきましょう。
自社の採用課題(短期 vs 長期)を明確にする
まず、重要なのは、自社が抱える採用課題の性質を明確にすることです。
今人手が足りなくて困っているのか、それとも来期以降の採用体制を整えたいのかなど、課題の時間軸によって、選ぶべきサービスは変わってきます。
短期的な課題の例としては、
といった状況が挙げられます。このような場合は、人材紹介の活用が適しています。
長期的な課題の例としては、
といった状況です。このような場合は、採用代行の導入が効果的です。
もちろん、短期と長期の課題を両方抱えている企業も多いでしょう。
その場合は、緊急度の高いポジションは人材紹介で対応し、継続的な採用活動は採用代行で体制を整える、という併用も一つの選択肢です。
採用体制の有無・リソース状況で判断
自社の採用体制がどの程度整っているか、採用担当者のリソースはどの程度あるかも、重要な判断材料です。
このような場合は、採用代行の活用が効果的です。
実務を任せることで、限られたリソースをより重要な業務に集中させることができます。
また、ノウハウが不足している場合は、採用代行を通じて専門家のサポートを受けながら、徐々に自社の採用力を高めていくことで、自社の採用力の拡大に繋がります。
は、人材紹介の活用が適しています。
選考プロセスの運営は自社で行えるため、人材紹介会社には候補者の紹介のみを依頼する形で、コストを抑えながら効果を得られます。
また、特定の専門職種のネットワークが弱い場合は、その領域に強い人材紹介会社の活用が効果的です。
まとめ

採用代行(RPO)と人材紹介は、どちらも企業の採用活動を支援するサービスですが、その目的やアプローチには明確な違いがあります。
採用代行は、採用プロセス全体を継続的に支援し、長期的な採用力の強化を目指すサービスです。
月額固定型や従量課金型の費用体系で、採用業務の効率化、専門ノウハウの活用、コスト最適化といったメリットが得られます。
採用担当者のリソースが不足している企業や、複数ポジションでの同時採用を進める企業に適しています。
人材紹介は、企業が求める人材を探してマッチングすることに特化したサービスです。
成功報酬型の費用体系で、採用スピードの速さとマッチング精度の高さが強みです。
急募ポジションがある企業や、専門性の高い職種の採用を行う企業に向いています。
選択の際は、自社の採用課題が短期的なものか長期的なものか、採用体制やリソース状況はどうかを明確にすることが重要です。
状況に応じて両方を併用することも有効な戦略となります。
自社に最適なサービスを選択し、効果的な採用活動を実現しましょう!