採用活動の工数削減や専門ノウハウの活用で注目される採用代行サービス。しかし「大手サービスは高額では?」「中小企業でも使えるの?」「どのサービスを選べばいいかわからない」と悩む採用担当者も多いでしょう。
実際、採用代行サービスは年々増加しており、それぞれ料金体系や対応範囲、得意領域が大きく異なります。大手企業向けの包括的なサービスもあれば、中小企業でも導入しやすい部分委託型のサービスも存在します。
本記事では、実績豊富な大手採用代行サービス10社の特徴・料金・対応範囲を徹底比較。さらに、採用代行で委託できる業務内容、費用相場、メリット・注意点、そして失敗しないための選び方まで、採用担当者が知っておくべき情報を網羅的に解説します。
採用代行(RPO)とは?基本から理解する

採用代行サービスを検討する前に、まずは基本的な仕組みや他のサービスとの違いを理解しておきましょう。
採用代行の定義と仕組み
採用代行とは、企業の採用活動における業務の一部または全部を、外部の専門業者に委託するサービスです。英語では「RPO(Recruitment Process Outsourcing)」と呼ばれ、近年、多くの企業が導入を進めています。
採用代行の特徴は、採用活動のプロセスそのものを代行するという点です。具体的には、採用計画の立案から求人媒体への出稿、応募者対応、面接の調整・実施、内定者フォローまで、採用活動の幅広い業務を委託できます。
人材紹介・派遣との違い
採用代行は、人材紹介や人材派遣とは明確に異なります。
| サービス | 目的 | 料金形態 | 関与範囲 |
| 採用代行 | 採用業務の代行・工数削減 | 月額固定 or 従量課金 | 採用プロセス全般 |
| 人材紹介 | 候補者の紹介・人材確保 | 成功報酬(年収の30-35%) | 候補者紹介のみ |
| 人材派遣 | 即戦力の確保 | 時給×稼働時間 | 労働力の提供 |
人材紹介が「誰を採用するか」に焦点を当てるのに対し、採用代行は「どのように採用活動を進めるか」に焦点を当てます。そのため、採用代行と人材紹介を併用する企業も少なくありません。
対応可能な業務範囲
採用代行で委託できる業務範囲は非常に広く、以下のような業務が含まれます。
- 採用戦略の立案:採用目標の設定、ペルソナ設計、年間スケジュール
- 母集団形成:求人媒体の選定・出稿、スカウト送信、説明会の企画運営
- 応募者対応:書類選考、面接日程の調整、候補者とのコミュニケーション
- 選考実施:一次面接の代行、適性検査の実施、評価レポートの作成
- 内定者フォロー:内定承諾率向上の施策、入社前研修、定期面談
- データ分析:採用KPIの可視化、改善提案、PDCAサイクルの運用
企業のニーズに応じて、これらの業務をすべて委託することも、一部だけを委託することも可能です。
大手採用代行サービス10社を徹底比較

実績豊富な大手採用代行サービス10社を厳選しました。
各社の特徴・料金体系・対応範囲・得意領域を比較表と詳細解説で紹介します。中小企業での活用可否も明記しているので、自社に合ったサービスを見つけてください。
10社比較表
まずは10社を一覧で比較してみましょう。
| サービス名 | 運営会社 | 料金体系 | 対応範囲 | 得意領域 | 中小企業対応 | 採用ターゲット |
| PRO SCOUT | VOLLECT | 月額固定 | 全工程 | スカウト・ダイレクトリクルーティング | ○ | 新卒/中途 |
| 採用戦略研究所 | まるごと | 月額固定 | 全工程 | 採用戦略設計・コンサル | ○ | 新卒/中途 |
| リクルーティング・パートナーズ | パーソルグループ | 月額固定+従量 | 全工程 | 大量採用・新卒 | △ | 新卒/中途 |
| キャリアマート | – | 成功報酬 | 部分対応 | IT・エンジニア | ○ | 中途(IT特化) |
| HRソリューションズ | uloqo | 月額固定 | 全工程 | 採用プロセス設計 | ○ | 新卒/中途 |
| タレントプラス | – | 月額固定 | 部分対応 | 中途採用・スカウト | ○ | 中途 |
| 採用工房 | ネオキャリア | 月額固定 | 全工程 | 新卒大量採用 | △ | 新卒特化 |
| リクルートメント・サポート | リクルート系 | 成功報酬+月額 | 全工程 | 幅広い職種対応 | ○ | 新卒/中途/アルバイト |
| ヒューマンリソシア | ヒューマンHD | 月額固定 | 全工程 | BPO・長期委託 | △ | 新卒/中途 |
| フレキシブル・ハイヤー | – | 従量課金 | 部分対応 | スポット・繁忙期対応 | ◎ | 新卒/中途 |
※料金や対応範囲は一般的な目安です。詳細は各社にお問い合わせください。
各社詳細
ここからは、各社の特徴・料金を紹介していきます。
詳細な業務内容や料金は要問い合わせのところが多いので、実際の内容は資料請求などでお確かめください。
①PRO SCOUT(VOLLECT)
特徴
800社以上の導入実績を誇り、ダイレクトリクルーティングに特化した採用代行サービスです。LinkedInの公式認定パートナーでもあり、スカウト送信から候補者とのコミュニケーション、面接調整まで一貫して対応できます。AIを活用したマッチング技術で、質の高い母集団形成が可能です。
料金
月額30万円〜
対応範囲
採用戦略設計、スカウト媒体選定・運用、スカウト文面作成・送信、候補者対応、面接調整、データ分析
得意領域
ダイレクトリクルーティング、中途採用、IT・エンジニア採用、新卒採用
中小企業適性
○(部分委託も可能、初期費用は要相談)
②採用戦略研究所(まるごと)
特徴
120社以上の採用支援実績を持ち、採用戦略の設計から実行まで一気通貫でサポート。特に成長企業向けの採用支援に強みを持ち、採用計画の立案から採用広報、選考プロセスの設計まで幅広く対応しています。コンサルティング要素が強く、採用力そのものを高めたい企業に最適です。
料金
月額50万円〜
対応範囲
採用戦略設計、採用広報、求人媒体運用、スカウト運用、選考代行、内定者フォロー、データ分析・改善提案
得意領域
採用戦略設計、成長企業支援、採用ブランディング、新卒・中途両対応
中小企業適性
○(予算に応じた柔軟な対応が可能)
③リクルーティング・パートナーズ(パーソルグループ)
特徴
パーソルグループの総合力を活かし、年間数万件の採用実績を持つ大手サービスです。新卒採用から中途採用、アルバイト採用まで幅広く対応しています。特に大量採用のノウハウに優れ、全国規模での採用活動が可能。採用プロセスの標準化と効率化に強みがあります。
料金
月額50万円〜100万円(採用規模により変動、初期費用別途)
対応範囲
採用計画立案、求人媒体運用、説明会運営、書類選考、面接代行、内定者フォロー、入社後フォロー
得意領域
大量採用、新卒採用、全国展開企業、採用プロセスの標準化
中小企業適性
△(最低契約期間6ヶ月、中堅企業以上が中心)
④キャリアマート
特徴
IT・エンジニア採用に特化した採用代行サービスです。技術職の採用に精通したコンサルタントが在籍し、エンジニアの見極めや技術面接のサポートも可能になっています。成功報酬型のため初期コストを抑えられ、スタートアップやIT企業に人気です。
料金
成功報酬型:理論年収の25〜30%(業務範囲により変動)
対応範囲
求人票作成、媒体運用、スカウト送信、書類選考サポート、面接調整、技術面接サポート
得意領域
IT・エンジニア採用、スタートアップ支援、技術職の見極め
中小企業適性
○(初期費用なし、採用成功時のみ支払い)
⑤HRソリューションズ(uloqo)
特徴
500社以上の支援実績を持ち、採用プロセスの設計と運用に強みがあります。継続率80%、平均継続年数3年という高い顧客満足度が特徴です。採用業務の効率化だけでなく、採用の質の向上にも注力してくれます。定期的なレポーティングとPDCAサイクルで継続的な改善を実現します。
料金
月額40万円〜(委託範囲により変動)
対応範囲
採用プロセス設計、求人媒体運用、応募者対応、面接調整、一次面接代行、データ分析、改善提案
得意領域
採用プロセス最適化、中堅企業支援、新卒・中途両対応
中小企業適性
○(部分委託プランあり、最低契約期間3ヶ月)
⑥タレントプラス
特徴
中途採用とスカウト運用に特化したサービスです。少数精鋭のチームで質の高い候補者へのアプローチを実現しています。スカウト文面の作成から返信対応まできめ細かく対応し、返信率・面接設定率の向上に強みがあります。部分委託が可能で、必要な業務だけを柔軟に依頼できます。
料金
月額25万円〜(スカウト送信数により変動)
対応範囲
スカウト媒体選定、スカウト文面作成・送信、候補者対応、面接調整
得意領域
中途採用、ダイレクトリクルーティング、スカウト運用
中小企業適性
○(月額25万円〜と比較的低価格、柔軟な契約)
⑦採用工房(ネオキャリア)
特徴
新卒採用の大量採用に特化したサービスです。年間数千名規模の新卒採用実績を持ち、説明会運営から内定者フォローまで一貫して対応します。学内セミナーや合同説明会の企画・運営にも強く、母集団形成力が高いです。新卒採用を本格的に始めたい企業に最適です。
料金
月額60万円〜(採用目標人数により変動、初期費用別途)
対応範囲
新卒採用戦略立案、説明会企画・運営、求人媒体運用、選考代行、内定者フォロー、入社前研修
得意領域
新卒大量採用、説明会運営、内定者フォロー
中小企業適性
△(採用目標20名以上が目安、中堅企業以上向け)
⑧リクルートメント・サポート(リクルート系)
特徴
リクルートグループの圧倒的な求職者データベースと知見を活かした採用代行サービスです。新卒・中途・アルバイトまで幅広い採用ターゲットに対応しています。柔軟な料金体系で、成功報酬型と月額固定型を組み合わせたプランも選択可能です。幅広い業種・職種での実績があります。
料金
月額30万円〜 or 成功報酬型(理論年収の30%)、ハイブリッドプランあり
対応範囲
採用計画立案、求人媒体選定・運用、スカウト運用、書類選考、面接調整、内定者フォロー
得意領域
幅広い職種・業種対応、新卒・中途・アルバイト全対応、柔軟な契約形態
中小企業適性
○(初期費用を抑えた成功報酬型プランあり)
⑨ヒューマンリソシア(ヒューマンホールディングス)
特徴
教育事業を展開するヒューマングループのBPOサービスです。採用代行だけでなく、人事業務全般のアウトソーシングに対応しています。長期的な採用業務の委託に強みを持ち、安定的な採用体制を構築したい企業に適しています。研修事業とも連携可能です。
料金
月額50万円〜(長期契約で割引あり)
対応範囲
採用計画、求人媒体運用、応募者対応、選考代行、内定者フォロー、人事業務全般のBPO
得意領域
BPO、長期委託、人事業務全般の効率化
中小企業適性
△(最低契約期間12ヶ月、中堅企業以上向け)
⑩フレキシブル・ハイヤー
特徴
繁忙期のみのスポット対応や部分委託に特化したサービスです。必要な業務を必要な期間だけ依頼できる柔軟性が最大の特徴となっています。最低契約期間1ヶ月から利用可能で、初めて採用代行を利用する企業にも導入しやすいです。従量課金型のため、予算管理もしやすくなっています。
料金
従量課金型:業務内容により変動(例:面接調整1件5,000円、一次面接代行1件15,000円)
対応範囲
求人媒体運用、応募者対応、面接調整、一次面接代行、データ入力・管理
得意領域
スポット対応、繁忙期サポート、部分委託、初めての採用代行導入
中小企業適性
◎(最低契約期間1ヶ月、必要な業務だけ依頼可能、予算に応じた調整可)
採用代行で委託できる業務内容と費用相場

採用代行サービスでは、採用活動のどの部分を委託できるのでしょうか。ここでは、委託可能な具体的な業務内容と、それぞれの費用相場について解説します。
委託できる6つの業務
採用代行で委託できる業務は、採用活動の全工程にわたります。企業のニーズに応じて、すべてを委託することも、特定の業務だけを委託することも可能です。
1. 採用計画・戦略設計
採用活動の出発点となる、採用計画と戦略の立案を支援します。
具体的な業務内容
- 採用目標の設定(何名、いつまでに、どんな人材を採用するか)
- 求める人物像(ペルソナ)の設計
- 年間採用スケジュールの策定
- 採用予算の設計
- 採用手法の選定(求人媒体、スカウト、リファラルなど)
- 競合他社の採用動向分析
こんな企業におすすめ
初めて本格的な採用活動を行う企業、採用戦略を見直したい企業
2. 母集団形成
応募者を集めるための施策全般を代行します。
具体的な業務内容
- 求人媒体の選定と出稿
- 求人票の作成・改善
- スカウトメールの作成・送信
- 採用ホームページの改善提案
- 会社説明会・採用イベントの企画・運営
- SNSを活用した採用広報
- 求人広告のA/Bテスト実施
こんな企業におすすめ
応募が集まらない企業、複数の採用手段を活用したい企業
3. 応募者対応
応募者とのコミュニケーション業務全般を代行します。
具体的な業務内容
- 応募者への返信(自動返信・個別対応)
- 書類選考の実施
- 面接日程の調整
- 応募者からの質問対応
- 選考状況の管理
- 不合格者への通知
- 応募者データベースの管理
こんな企業におすすめ
応募者への対応が遅れがちな企業、採用担当者の工数を削減したい企業
4. 面接代行
選考プロセスにおける面接業務を代行します。
具体的な業務内容
- 一次面接の実施
- 面接評価シートの作成
- 面接官トレーニング
- 候補者の評価レポート作成
- 適性検査の実施・分析
- 面接後のフィードバック対応
こんな企業におすすめ
面接官のリソースが不足している企業、面接の質を向上させたい企業
注意点
最終的な採用判断は必ず自社で行う必要があります。採用の可否を完全に外部に委ねると、職業安定法の「委託募集」に該当し、許可が必要になる場合があります。
5. 内定者フォロー
内定から入社までの期間、内定者をサポートします。
具体的な業務内容
- 内定通知書の送付
- 内定者面談の実施
- 内定者懇親会の企画・運営
- 入社前研修の企画・実施
- 内定者からの質問対応
- 内定辞退防止施策
- 入社書類の準備・回収
こんな企業におすすめ
内定辞退率が高い企業、入社までの期間が長い企業
6. データ分析・改善
採用活動のデータを分析し、継続的な改善を支援します。
具体的な業務内容
- 応募数、選考通過率などのKPI管理
- 採用単価の算出
- 採用チャネル別の効果測定
- 定期レポートの作成
- 改善提案
- PDCAサイクルの運用支援
- 採用データのダッシュボード化
こんな企業におすすめ
採用活動を数値で管理したい企業、継続的に採用力を向上させたい企業
業務別の費用相場
採用代行の費用は、委託する業務内容や採用規模によって大きく異なります。以下は一般的な費用相場の目安です。
| 業務内容 | 費用相場 | 料金形態 |
| 採用戦略設計 | 30〜50万円 | 初期費用(一括) |
| 母集団形成 | 月額20〜40万円 | 月額固定 |
| 応募者対応 | 1名あたり5,000〜1万円 | 従量課金 |
| 面接調整 | 1回あたり3,000〜5,000円 | 従量課金 |
| 一次面接代行 | 1回あたり1〜3万円 | 従量課金 |
| 内定者フォロー | 1名あたり3〜5万円 | 従量課金 |
| データ分析・レポート | 月額5〜10万円 | 月額固定 |
| 全工程委託 | 月額50〜100万円 | 月額固定 |
費用を抑えるポイント
- 部分委託から始めて、効果を見ながら徐々に範囲を拡大する
- 繁忙期のみスポット活用する
- 複数社から見積もりを取り、比較検討する
- 最低契約期間や解約条件を事前に確認する
料金体系の3パターン

採用代行サービスの料金体系は、大きく3つのパターンに分類されます。それぞれの特徴を理解し、自社に合った料金体系を選びましょう。
月額固定型
採用代行では最も多い料金体系です。毎月一定の金額を支払います。採用人数に関係なく料金が固定されるため、予算管理がしやすいのが特徴です。
メリット
- 予算が明確で管理しやすい
- 採用人数が増えても追加費用が発生しない
- 長期的な採用活動に適している
デメリット
- 採用が少ない月でも固定費が発生する
- 初期費用が別途必要な場合がある
こんな企業におすすめ
年間を通じて継続的に採用活動を行う企業、採用目標人数が多い企業
費用の目安
月額10万円〜80万円(委託範囲により変動)
従量課金型
実際に発生した業務量に応じて料金が変動する料金体系です。応募者数や面接実施回数などに応じて課金されます。
メリット
- 必要な分だけ支払うため無駄がない
- 繁閑に応じて柔軟に活用できる
- 初期費用を抑えられる場合が多い
デメリット
- 応募が増えると費用が膨らむ
- 月々の費用が予測しにくい
こんな企業におすすめ
採用人数が少ない企業、特定の業務だけを委託したい企業、繁忙期のみ活用したい企業
費用の目安
- 面接調整:1回あたり3,000〜5,000円
- 一次面接代行:1回あたり1〜3万円
- 応募者対応:1名あたり5,000〜1万円
成功報酬型
候補者が内定を承諾した時点で料金が発生する料金体系で、採用代行の場合には少なく、人材紹介に近いサービスに多いです。
メリット
- 初期費用がかからない
- 採用成功時のみ支払うためリスクが低い
- 採用できなければ費用が発生しない
デメリット
- 1名あたりの単価が高い(理論年収の25〜35%程度)
- 採用人数が多いと総額が高額になる
こんな企業におすすめ
初期コストを抑えたい企業、採用人数が少ない企業(年間1〜5名程度)
費用の目安
理論年収の25〜35%(例:年収400万円の場合、100〜140万円)
採用代行を活用する際のよくある質問(FAQ)

採用代行サービスの導入を検討する際、多くの企業が同じような疑問を抱えています。ここでは、よくある質問とその回答をまとめました。
Q1:採用代行と人材紹介の違いは何ですか?
A:目的と料金形態が大きく異なります。
採用代行は採用業務のプロセスを代行するサービスで、工数削減や採用力の向上が主な目的です。料金は月額固定や従量課金が一般的で、採用の成否に関わらず業務に対して費用が発生します。
一方、人材紹介は候補者を紹介して採用につなげるサービスで、人材確保が主な目的です。料金は成功報酬型(理論年収の30〜35%程度)で、採用が成立した時点で費用が発生します。
両者は目的が異なるため、併用することも可能です。例えば、採用代行で日々の採用業務を効率化しながら、人材紹介で追加の候補者を確保する、といった使い方もあります。
Q2:最低契約期間はどのくらいですか?
A:サービスによって異なりますが、一般的には3〜6ヶ月です。
採用代行サービスの最低契約期間は、サービスや料金プランによって大きく異なります。
一般的な最低契約期間
- 1ヶ月〜:スポット対応型のサービス、部分委託プラン
- 3ヶ月:標準的な短期契約、部分委託から始める場合
- 6ヶ月:全工程委託の標準的な契約期間
- 12ヶ月:長期委託、BPO型のサービス
最低契約期間が短いほど柔軟に活用できますが、採用活動の効果を測定するには、最低でも3ヶ月程度は必要です。特に新卒採用など、採用活動が長期にわたる場合は、6ヶ月以上の契約が一般的です。
短期から始めたい場合
初めて採用代行を利用する場合や、効果を確認してから本格導入したい場合は、最低契約期間が1〜3ヶ月のサービスを選ぶことをおすすめします。効果を確認してから、契約を延長することも可能です。
Q3:中小企業でも利用できますか?
A:はい、可能です。最近は中小企業向けのサービスも増えています。
採用代行は大手企業だけのものではありません。むしろ、採用担当者のリソースが限られている中小企業こそ、採用代行を活用するメリットが大きいと言えます。
中小企業でも利用できる理由
低価格プランの登場
月額20〜30万円程度から利用できるサービスが増えており、中小企業でも導入しやすくなっています。部分委託であれば、さらにコストを抑えることも可能です。
柔軟な契約形態
従量課金型や成功報酬型を選べば、初期コストを抑えながら導入できます。また、繁忙期のみのスポット利用も可能なサービスがあります。
部分委託が可能
すべての業務を委託する必要はありません。応募者対応や面接調整など、特に負担の大きい業務だけを委託することで、コストを抑えながら効果を得られます。
従業員50〜200名規模の企業に特におすすめ
この規模の企業では、専任の採用担当者を複数名配置することが難しい一方で、年間を通じて一定の採用ニーズがあります。採用代行を活用することで、少人数でも質の高い採用活動を展開できます。
Q4:委託後も自社で面接は必要ですか?
A:最終面接は自社で行うことを強く推奨します。
採用代行サービスでは一次面接や二次面接を代行してもらうことも可能ですが、最終面接は必ず自社で実施すべきです。その理由は以下の通りです。
法令遵守の観点
採用の最終判断を完全に外部に委ねると、職業安定法の「委託募集」に該当し、厚生労働大臣の許可が必要になる可能性があります。最終面接を自社で行い、採用可否を自社が判断することで、この問題を回避できます。
自社の魅力を直接伝える機会
最終面接は、候補者に自社の魅力を直接伝える重要な機会です。経営層や配属予定部署の責任者が直接話すことで、候補者の入社意欲を高めることができます。
候補者との関係構築
最終面接で候補者と直接向き合うことで、入社後の関係構築の土台を作ることができます。特に、内定承諾率や入社後の定着率を高めるためには、この接点が非常に重要です。
一般的な面接の役割分担
- 書類選考:採用代行が一次スクリーニング、自社が最終判断
- 一次面接:採用代行が実施、評価レポートを自社に提出
- 二次面接:自社で実施(配属予定部署の担当者など)
- 最終面接:自社で実施(経営層、人事責任者など)、採用可否を判断
Q5:途中で解約できますか?
A:契約内容によりますが、多くの場合は解約可能です。
採用代行サービスの解約条件は、契約書に明記されています。契約前に必ず確認しましょう。
一般的な解約条件
最低契約期間内の解約
最低契約期間(3ヶ月、6ヶ月など)が設定されている場合、その期間内の解約には以下のような対応が取られます。
- 違約金の支払い(残契約期間の50〜100%など)
- 解約不可(最低契約期間は必ず継続)
- 違約金なしで解約可能(一部のサービス)
最低契約期間後の解約
最低契約期間を過ぎた後は、比較的自由に解約できることが多いです。ただし、解約予告期間(1ヶ月前、2ヶ月前など)が設定されている場合があります。
解約理由による違い
- 自己都合による解約:通常の解約条件が適用される
- 採用目標達成による解約:違約金が免除される場合もある
- サービス品質に問題がある場合:協議により柔軟に対応される場合もある
柔軟な解約条件のサービスを選ぶ
初めて採用代行を利用する場合は、最低契約期間が短く、解約条件が柔軟なサービスを選ぶことをおすすめします。効果を確認してから本格導入を判断できるため、リスクを抑えられます。
契約前に必ず確認すべきこと
- 最低契約期間は何ヶ月か
- 最低契約期間内に解約する場合、違約金はいくらか
- 解約予告期間は何ヶ月前か
- どのような手続きが必要か
まとめ

採用代行サービスは、採用業務の工数削減や専門ノウハウの活用により、中小企業の採用活動を強力にサポートします。本記事で紹介した大手サービス10社にはそれぞれ特徴があり、料金体系や対応範囲、得意領域が異なります。
採用代行を上手に活用することで、限られたリソースでも効果的な採用活動が可能になります。自社の採用目標・予算・課題に合った最適なサービスを見つけ、採用力を強化していきましょう。
まずは気になるサービスに問い合わせて、自社に合うパートナーを見つけることから始めてください。採用代行は、採用活動の強力な味方になるはずです。