新卒採用に向けて求人を出しているものの、「応募が集まらない」「応募者対応まで手が回らない」「内定を出しても辞退されてしまう」といった悩みを抱えていないでしょうか。特に中小企業では、採用担当者が他業務と兼任しているケースも多く、求人を出した後の運用まで十分に対応できないことが少なくありません。
こうした課題を解決する手段として注目されているのが採用代行(RPO)です。
本記事では、
- 採用代行(RPO)の基本的な役割
- 新卒採用におけるメリット・デメリット
- 新卒採用に対応しているRPOサービスの比較
- 失敗しないための選び方
について紹介していきます。
RPOとは

採用代行(RPO:Recruitment Process Outsourcing)とは、企業の採用活動に関する業務を、外部の専門企業に委託するサービスのことです。
RPOでは、企業が行っている採用に関する一部の業務だけを外部に任せたり、採用活動全体を包括的に委託したりすることが可能です。外部パートナーは、契約に基づいてクライアント企業と協議したうえで、採用プロセスの設計と実行を行います。
採用代行(RPO)で委託できる業務内容

採用代行(RPO)は、企業の採用活動の一部または全体を外部のプロに委託できるサービスです。
委託できる範囲は企業のニーズやRPO提供会社によって異なりますが、基本的には以下のような業務を幅広くサポート可能です。
1. 採用計画・戦略の策定
新卒採用は、年度ごとの採用スケジュールが固定化しており、戦略設計が成果を左右します。
RPOでは採用計画の立案、採用ターゲット(学生像)の策定、母集団形成計画の設定、採用チャネルの選定などが可能です。
2. 母集団形成・応募者アプローチ
採用活動の初期段階で特に重要な段階は「母集団形成」です。
求人票や採用広告の作成、ダイレクトスカウトやSNS採用広報の支援、応募者からの問い合わせ対応など、 学生の目に留まる形で応募を促す仕組みづくりを外部で最適化できます。
3. 選考プロセスの運用
応募が集まった後の選考フェーズでは、迅速かつ丁寧な対応が求められます。
RPOでは応募者情報の管理(応募書類の整理・データ化)、面接日程調整・連絡業務、書類選考やスクリーニング補助、面接実務支援(会場調整・進行支援)、合否連絡・フォローが可能です。
実務を代行するだけでなく、選考ステップごとの工数削減を実現します。
4. 内定者フォロー・コミュニケーション
新卒採用では、内定後のフォローが内定辞退の抑制に直結する重要業務です。
内定者への連絡・連絡スケジュール管理、内定者との面談・ヒアリング、内定式・イベント運営サポートなどもRPOは対応しています。
内定承諾後のフォローも含めて支援可能な点は、単なる代行サービスとの大きな違いです。
5. データ分析・プロセス改善
RPOは単なる「業務実行支援」で終わるのではなく、採用活動の改善も含めて支援できます。
採用プロセスのデータ分析、採用KPIの可視化プロセス改善提案、次年度以降の戦略設計サポートなど、 RPOは「運用だけではなく成果につなげる改善活動」まで含めることが可能です。
新卒採用におけるRPOのメリット

RPOは、採用プロセスを外部に委託することで、単なる作業負荷の軽減にとどまらず、戦略的に新卒採用を成功させる手段として活用できます。
1. 採用担当者の工数削減・業務効率化
RPOは、応募者対応、面接日程調整、書類管理などの事務作業を代行します。
そのため、もともとそれらの業務を担っていた担当者は戦略立案や面接評価など、より付加価値の高い業務に集中できます。
人手不足の中小企業にとって、即戦力のようなメリットがあります。
2. 母集団形成の質向上
ターゲット学生に合わせた媒体選定やスカウト、SNS運用の最適化が可能です。
大学郡設計や母集団形成施策の支援により、より多くの応募者を効率的に集められるため、新卒採用特有の母集団確保課題に対応できます。
3. 内定辞退率の低減
内定者フォローのサポート(連絡、面談、イベント運営)や学生心理やスケジュールに合わせた丁寧なコミュニケーションもになっているため、内定辞退防止の観点から、企業の採用成果を高めることができます。
4. 採用プロセス改善・KPI可視化
採用プロセスを実施する他にも、採用データの分析、選考プロセスの課題抽出なども支援しているため、次年度以降の改善提案を受けることができます。
RPOは単なる代行ではなく、継続的な採用力強化まで支援可能です。
新卒採用におけるRPOのデメリット
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一方で、RPOを導入する際には以下のような注意点もあります。
1. 費用がかかる
月額固定費や成果報酬型など、契約形態に応じてコストが発生します。
小規模企業では初期導入コストや月額費用が負担になる可能性があります。
2. 自社文化・学生対応のギャップ
これはRPOを利用する際に無視できない課題ではありますが、外部担当者が自社の文化や価値観を理解するまでに時間がかかることがあります。
コミュニケーションの質が低下すると、学生への印象に影響する可能性も出てきます。
3. 業務依存リスク
RPOに頼りすぎると、社内での採用ノウハウ蓄積が進みません。
将来的に自社だけで採用活動を行う場合に課題が残ることも考えられます。
RPOは単なる作業代行ではなく、戦略的な新卒採用支援として活用することで、採用担当者の負担を軽減しつつ、成果を最大化していきましょう。
採用代行(RPO)の費用相場

採用代行(RPO)の料金は、企業規模や委託範囲、契約形態によって幅がありますが、複数の信頼できる情報を整理すると、一般的には以下のような形で費用が発生するケースが多いとされています。
※以下はRPO全体の相場であり、実際の新卒採用向けサービスは委託内容によって変動します
主な料金体系
- 月額固定型
RPOパートナーが採用プロセス全体または一部を継続支援する場合に用いられる方式で、月ごとに固定費を支払う形です。- 月額:数万円〜数十万円の規模
- 継続的な採用支援や業務運用を行う場合に適しています。
- 成果報酬型・コストパーハイヤー型
実際に採用が成立した人ごとに支払う方式です。- 1名あたり:約10万円〜50万円という範囲がひとつの目安です。
- 日本でも、1名あたりの契約手数料型の料金設定は中小企業向けの採用代行でも見られます。
- 従量課金型/作業単位型
採用プロセスの一部(例:面接設定1件、スカウトメール送信1通など)ごとに料金が発生する方法です。- 例:面接日程設定1件あたり2,000〜5,000円、スカウト送信100通で1〜数万円といった形が存在します。
RPOサービスおすすめ8選

ここでは、新卒採用にも対応しているサービスを8つ厳選してご紹介します。比較して参考にしていただけたら幸いです。
| 会社名 | 料金形態 | 主な対応フェーズ | |
| 1 | 学生人事 | 無料相談あり/料金は要問合せ | 応募対応、面接調整、選考設計、内定者フォロー、採用プロセス全般 |
| 2 | プロ人事 | 料金は個別見積り | 合同説明会代行、面談代行、辞退分析、母集団形成、KPI改善 |
| 3 | パーソルビジネスプロセスデザイン(RPO) | オーダーメイド型(要問合せ) | 採用戦略立案、応募管理、選考支援、プロセス改善 |
| 4 | リクルートスタッフィング(採用アウトソーシング) | 個別見積り | 採用計画、応募管理、面接調整、入社手続き支援 |
| 5 | ネオキャリア(採用代行/RPO) | 個別見積り | 採用企画、チャネル設計、応募管理、面接調整 |
| 6 | マルゴト(採用代行) | プラン別料金体系(ライト/標準等/要問合せ) | 新卒採用戦略、スカウト、面接代行、運用支援 |
| 7 | CASTER BIZ Recruiting(採用代行) | 月額制(例:時間制プラン) | 応募対応、母集団形成、採用広報、運用支援 |
| 8 | カケハシスカイ(新卒採用代行) | 個別見積り | ナビ原稿作成、スカウト送信、面接調整、説明会支援 |
新卒採用でRPO(採用代行)を失敗しないための選び方

採用代行(RPO)は「どこに頼んでも同じ」ではありません。
特に新卒採用では、選び方を間違えると、辞退が続出する、採用の質が下がる、外注した結果、社内に何も残らないといった失敗につながりやすくなります。
ここでは、新卒採用においてRPOを選ぶ際に必ず押さえるべきポイントを、公式情報から整理できる観点に絞って解説します。
新卒採用の実績・支援内容が明確に示されているか
まず確認すべきなのは、新卒採用に対応しているかではなく、新卒採用を前提とした支援実績があるかです。
新卒採用は、中途採用と比べて異なる点が多くあります。
スケジュール(就活解禁時期・大学行事)、大学郡・学年単位での母集団形成、説明会やイベントを起点とした接触設計、内定後の長期フォローによる辞退防止などです。
「採用代行全般」とだけ書かれている場合は、新卒特有の難しさにどこまで対応できるかを慎重に見極める必要があります。
料金体系が自社の採用規模に合っているか
新卒採用向けRPOの料金体系は、主に以下の形に分かれます。
- 月額固定型
- 時間制(稼働時間ベース)
- プロジェクト・期間契約型
重要なのは、安さではなく“使い切れるかどうか”です。
公式に料金例やプランの考え方が示されているか、
少なくとも「どのような条件で見積もりが決まるのか」が説明されているかは、必ず確認すべきポイントです。
「丸投げ」ではなく、ノウハウが社内に残るか
RPOは便利な反面、すべてを任せきりにすると社内に採用ノウハウが蓄積されないというリスクもあります。
特に中小企業の新卒採用では、来年以降も同じ体制で採用できるか、採用担当者が成長できるかが重要になります。
公式情報の中で、伴走型・コンサルティング要素があるか、振り返りや改善提案、レポーティングに触れているか
といった点が書かれていれば、任せきりではなく一緒につくる採用に近い支援が期待できます。
判断に迷ったら「新卒採用前提」で相談できるか
ここまでのポイントを見ても、結局、自社にはどのRPOが合うのかわからないと感じるケースは少なくありません。
新卒採用は企業ごとの前提条件が大きく異なるため、まずは現状を整理しながら相談できるサービスを選ぶことで、ミスマッチのリスクを大きく減らすことができます。
まとめ

新卒採用における採用代行(RPO)は、単なる「人手不足の穴埋め」ではなく、採用成果そのものを左右する重要な選択肢です。
本記事では、
- 採用代行(RPO)の基本的な役割
- 新卒採用におけるメリット・デメリット
- 新卒採用に対応しているRPOサービスの比較
- 失敗しないための選び方
を整理してきました。RPO選びに貢献できましたら幸いです。
よくある質問(FAQ)

新卒採用でRPOを導入すると、どこまで任せられますか?
RPOで任せられる範囲はサービスによって異なりますが、一般的には以下のようなフェーズが対象になります。
- 採用戦略・スケジュール設計
- 母集団形成(媒体運用、説明会対応など)
- 応募者対応・面接日程調整
- 選考管理・進捗管理
- 内定者フォロー
一部のRPOでは、採用プロセス全体を包括的に支援することも可能です。
どこまでを外注し、どこを自社で担うかを整理したうえで相談することが大切です。
新卒採用向けRPOの費用相場はどれくらいですか?
新卒採用向けRPOの費用は、公式に一律で公開されているケースは少ないです。
月額固定型、稼働時間ベース(月◯時間)、プロジェクト・期間契約型など、採用人数や支援範囲によって費用は大きく変わるため、「相場」だけで判断するのではなく、自社の採用規模に合った料金体系かどうかを確認することが重要です。
中小企業でもRPOは導入できますか?
はい、多くのRPOサービスは中小企業の新卒採用にも対応しています。
特に、採用担当者が1名または兼任の企業、採用ノウハウが社内に十分にない企業、、母集団形成や内定辞退に課題がある企業はRPOを部分的に活用することで、採用担当者の負担を抑えながら成果を高めることが可能です。
RPOはいつのタイミングで相談するのがベストですか?
新卒採用では、採用スケジュールが本格化する前の相談が理想的です。
ただし、すでに採用が始まっていても、途中から支援を受けられるケースは多くあります。
「今さら遅いかも」と感じる段階でも、一度相談してみる価値はあります。